500円誕生70周年!-“3代目”新500円硬貨は令和3年11月発行 | 泰星コイン<創業1967年>

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500円誕生70周年!-“3代目”新500円硬貨は令和3年11月発行

2021年11月17日
 

目次

500円に歴史あり

平成314月、財務省から新一万円、5千円、千円札と共に、新しい500円硬貨が発行されることが発表されました。いずれも偽造抵抗力強化の観点での改変ですが、新紙幣はデザインやサイズなどが刷新されるのに比べ、基本的な図柄が変わらない500円硬貨はその影に隠れてしまっている印象です。

そこで、令和3年(2021年)11月に流通が開始された新500円硬貨を応援する意味を込めて、500円の歴史をたどってみたいと思います。

500円が生まれた日

日本で最初に額面500円の法定通貨が登場したのは、昭和26年(1951年)42日、今からちょうど70年前のことです。

 

この最初の500円券は昭和46年(1971年)14日に発行停止、約20年間発行されました。2代目の500円券は、昭和44年(1969年)111日に発行を開始、こちらは平成6年(1994年)41日に発行を停止しました。

 

図柄は、幕末から明治にかけて活躍した政治家『岩倉具視』の肖像が描かれました。

 

筆者所有の2代目500円券をご覧いただきましょう。500円が硬貨に変わってしまったのが寂しかったので、大人になってから見つけた未使用のものを大切にとっておきました。

 

 

日本銀行券C500円(岩倉新500円)

 

 

いまだに、500円はお札の方が好き!という残念な昭和生まれの筆者です。「硬貨になる=お金の価値が下がる」ような気がしてしまい(ただの偏見ですね…)、『紙幣』の方が『硬貨』より威厳があると思い込んでいますので、困りものです。そこで実際に、2つの500円券発行当時の物価はどんなものだったか少しだけ振り返ってみたいと思います。

 

昭和26年(1951年):初任給5,000円程、お米10kg500円程

昭和46年(1971年):初任給40,000円程、お米10kg1,300円程

 

昭和26年、当時の人々が500円券でお米10kgを買っていたかはわかりませんが、今の500円より価値が高かったことは間違いありませんね。

 

そろそろ、今の500円硬貨に話を移していきましょう。

500円が丸い硬貨になった日

昭和57年(1982年)に、500円硬貨は爆誕しました。もう40年近く前に発行が開始されたのですね。お札になじみがあった昭和の残骸である筆者にとっては、この500円硬貨の誕生は衝撃でした。電車の改札が自動改札機だけになり、硬券に穴を開けてもらうことがなくなってしまったくらいの衝撃です!

 

  

 

あ~あの改札鋏をカチカチと鳴らす音が懐かしい…。
話がそれましたので元に戻しましょう。

 

初代500円硬貨は、白銅貨(銅75%、ニッケル25%)でした。重さは7.2g、直径は現在の2代目500円と同じ26.5mmです。2代目500円硬貨は、平成12年(2000年)81日から、偽造対策を強化して発行開始。素材は(銅72%、亜鉛20%、ニッケル8%)で、重さ7.0gのニッケル黄銅貨となりました。図柄は、桐花、竹の葉、橘、が描かれています。

 

そしていよいよ、3代目となる我らが500円ブラザーズは一体どのようなお姿をしておられるのでしょうか!?

3代目の500円硬貨の特徴とは?!

2代目500円硬貨の特徴は、縁に刻まれた「斜めギザ」でした。当時の偽造防止に高い効果を発揮してきましたが、令和に登場する3代目には、まさしく進化系「斜めギザ」と言うべき、「異形(いけい)斜めギザ」が導入されました。これは、斜めギザの一部を他のギザとは異なる形状にしたもので、大量生産する貨幣での採用はなんと世界初だそうです。

 

世界初採用!「異形斜めギザ」

 

このイレギュラーなギザだけでも十分ワクワクしてきましたね。

その他、

 


「潜像」…角度によって見える文字が変化します。下からは「500YEN」、上からは「JAPAN」。

 


「微細文字」…表面に「500YEN」、「JAPAN」の文字を加工。

 

最初に地味だなんて言ったことを反省したいと思います。でも、最大の特徴がまだあるんです。(テレビ通販っぽくなってきました)

 

それは、素材なんです。銅75%、亜鉛125%、ニッケル12.5%の、バイカラー・クラッド貨だということなのです。

 

…え?割合がちょっと変わっただけでしょうって?

 

それが違うんですよ。

 

このバイカラー・クラッドというのは、「2色3層構造」といって、異なる金属同士をサンドイッチのように重ね合わせ、尚且つ外側の金属と内側の金属をはめ込んで組み合わせるという、複雑な技術を駆使しているのです。

 

 

しかし、コインコレクターの間では、何も珍しいものではありませんね。

 

そうです。2008年から8年間にわたって発行された、地方自治法施工60周年記念貨幣の500円硬貨で、既にバイカラー・クラッド技術が採用されているんです!

 

 


地方自治法施行60周年記念貨幣「山口県」500円バイカラー・クラッド貨

 

 

まさか、このカラフルなバイカラー・クラッド貨が通常の流通貨として発行される日がくるとは。技術は日々、進化しているのですね。令和に相応しい500円バイカラー・クラッド貨、未使用のものがお釣りに混ざっていたときは、記念に持っておきたいと思います。

著者 Author
昭和の生き残り