泰星コイン55年のあゆみ

５５年のあゆみ

１９６７年

株式会社泰星スタンプ・コイン設立

泰星コインの前身、泰星スタンプ・コインの創業時。
新宿駅ビル（マイシティ）内に新宿店舗開設
１９７１年

「泰星マンスリー」創刊
１９７４年

英国王立造幣局より日本における
英国王立造幣局収集用コイン部の指定を受ける
カナダ王室造幣局より日本における
モントリオール・オリンピック大会記念プルーフ銀貨
販売指定代理店の指名を受ける
１９７７年

泰星オークション開催（於：東京日生会館）
１９８２年

中国人民銀行発行パンダ金貨の
日本における販売代理店となる
１９８６年

国内の金融機関との取次委託販売の開始
１９８８年

スピンク泰星オークション開催
１９９４年

営業体制の強化を目的として
泰星コイン株式会社を住友商事と共に設立
２０００年

シドニー・オリンピック公式記念コインの
日本における販売に対し、
ベスト・ディストリビューターの認定を受ける
２００４年

アテネ・オリンピック公式記念コインの
日本における販売に対し、
ベスト・ディストリビューターの認定を受ける
２００８年

北京・オリンピック公式記念コインの
日本における販売に対し、
ベスト・ディストリビューターの認定を受ける
住友商事からMBOにより、
ウットラムグループ傘下の立時株式会社40％、
岡政博60％の株式構成とする
２０１１年

泰星オークション開始
２０１５年

創業者の岡政道がANA（全米貨幣協会）において、
中国コインに貢献した業績により表彰を受ける
大阪・心斎橋に大阪支店を開設
２０１７年

泰星コイン100％出資子会社
「株式会社泰星オークション」設立
２０２０年

株式会社泰星オークションを本社に統合
本社を中央区八丁堀へ移転
２０２２年

TAISEI and THE ROYAL MINT
東京コインオークション2022を開催
（弊社初の英国王立造幣局との共同開催）

１９７１年「泰星マンスリー」創刊

	「造幣事業百年記念の年に当りて」「国境の長いトンネルを抜けると、雪国であった」とノーベル賞作家川端康成氏は名作”雪国”を書き出す。貨幣商にとり、とくに外国コインを主として取扱う私にとって、今日までの道は"長いトンネル"で決して短くはなかった。ようやくコインは、世界の多くの人びとにより収集され、愛されるようになり、コインも商売としてなりたつようになった。私は、コイン収集は趣味界のプリンスだと思う。プリンスのように古い伝統に培われた自然の尊厳さをそなえながら、若々しくわれわれの明日への輝かしい夢を託してくれる。すばらしい成長をとげてゆくであろう。コインのあやしい魅力にとりつかれると、収集は次から次へとエスカレートしてゆく。インフレ化の今日のことだ。数千、数万円のコレクションなら道楽でもすむだろう。しかしレジャーも差し控え、女房に買ってやる洋服の一枚もあきらめさせて収集したコインは、利殖や投機を目的としたものでないとしても、資産でなければならない。私は利殖や投機を目的にしたコイン収集は奨めない。あくまでも趣味であり、人びとに生ける喜びと幸福を与えるものである。医者は長寿の秘訣の一つとして、切手なりコインの収集を奨める。むべなるかな、巨大化され機械化され、組織の分子化されてゆく人間にとって、ストレスから解放され、人間性をとりもどし、愛し欲することはいよいよ必要になってゆく。コインは”よき友”となるだろう。しかし経済観念なしに生きられるほど、のんびりした時代ではない。いくら趣味で好きだといっても、手放さざるを得ないときに、半値にも売れないものに大金を注ぐわけにはゆかない。価値は需給により決まるという。多くの人びとに求められ、供給の限られたものの値段が上がるのは当然のことである。楽しみであり、資産でもある自分のコイン・コレクションの価値が上がるのを喜ばない人はないだろう。金もうけが目的でなくても、コインが値上がりし、結果として利を得たとき、それが不愉快であると思うほどわれわれは変くつではない。しかし翻って考えてみると、輝かしい明日を約束されたコイン業界だが、新しいものの常としてまだまだ文献に乏しい。とくに外国コインに対する日本語の文献資料はきわめて少ない。英語ならまだしも、各国語で書かれた文献資料はなじみにくく、どうしても手さぐりになり我流におちいりがちになる。日本語による適当な外国コインの文献資料や最新ニュースが欲しい。それはわれわれコイン収集家の願いであり、祈りにもなっている。私はやってみたいと思った。貨幣商でなく、コインの愛好家、収集家の一人として...。しかも、かえりみると、私が独り立ちをしてから、ちょうど十年の歳月が流れた。多くの人びとのお蔭で、細々ながら今日までやってこられた。何かの形で、ご恩返しもしたい。しかし金もなければ、知識も不十分だ。そこで世界の一流の業界誌、業者及び各国大蔵省、造幣廠、中央銀行に呼びかけてお願いしてみた。「われわれは求めている。力をかして欲しい」と。反響はすばらしかった。世界は一つであり、友であった。コイン界の法王R・S・ヨーマン氏は「岡君、君は私の分身で東洋のウィットマン・パブリシングだ」と讃えてくれた。ワールド・コインは「コイン業界の新しい大使」とつたえ、暖かく迎えてくれた。そしてアメリカに飛び、ヨーロッパを訪れ、東南アジアをかけめぐった。世界の多くの人びとが、多くの友が共鳴し、協力してくれる。国内でも大蔵省に語り、造幣局にお願いし、日本銀行に説明した。心から応援し、協力してくれ、われわれこそ教えて欲しいとさえいってくれた。いまや、みなさまにお知らせしたい文献資料、最新ニュ一スは山ほど手もとにある。多くの友の予期以上の協力が、小さなパンフレットを月刊誌にかえさせた。喜びでもあるが、大きな負担でもある。どこまでできるか自信はない。ただ文献資料、最新ニュースを待ちのぞんでいるコイン収集家、銭かねを忘れて手を握り合った世界の友、あつかましい願いをきき届けてくれた官界の諸兄その一人々々の顔を思いうかべながら、全力を尽そうと思う。文＝岡政道（1971年4月創刊号より抜粋）

「造幣事業百年記念の年に当りて」

「国境の長いトンネルを抜けると、雪国であった」とノーベル賞作家川端康成氏は名作”雪国”を書き出す。貨幣商にとり、とくに外国コインを主として取扱う私にとって、今日までの道は"長いトンネル"で決して短くはなかった。ようやくコインは、世界の多くの人びとにより収集され、愛されるようになり、コインも商売としてなりたつようになった。

私は、コイン収集は趣味界のプリンスだと思う。プリンスのように古い伝統に培われた自然の尊厳さをそなえながら、若々しくわれわれの明日への輝かしい夢を託してくれる。すばらしい成長をとげてゆくであろう。

コインのあやしい魅力にとりつかれると、収集は次から次へとエスカレートしてゆく。インフレ化の今日のことだ。数千、数万円のコレクションなら道楽でもすむだろう。しかしレジャーも差し控え、女房に買ってやる洋服の一枚もあきらめさせて収集したコインは、利殖や投機を目的としたものでないとしても、資産でなければならない。

私は利殖や投機を目的にしたコイン収集は奨めない。あくまでも趣味であり、人びとに生ける喜びと幸福を与えるものである。医者は長寿の秘訣の一つとして、切手なりコインの収集を奨める。むべなるかな、巨大化され機械化され、組織の分子化されてゆく人間にとって、ストレスから解放され、人間性をとりもどし、愛し欲することはいよいよ必要になってゆく。コインは”よき友”となるだろう。

しかし経済観念なしに生きられるほど、のんびりした時代ではない。いくら趣味で好きだといっても、手放さざるを得ないときに、半値にも売れないものに大金を注ぐわけにはゆかない。価値は需給により決まるという。多くの人びとに求められ、供給の限られたものの値段が上がるのは当然のことである。楽しみであり、資産でもある自分のコイン・コレクションの価値が上がるのを喜ばない人はないだろう。

金もうけが目的でなくても、コインが値上がりし、結果として利を得たとき、それが不愉快であると思うほどわれわれは変くつではない。

しかし翻って考えてみると、輝かしい明日を約束されたコイン業界だが、新しいものの常としてまだまだ文献に乏しい。とくに外国コインに対する日本語の文献資料はきわめて少ない。英語ならまだしも、各国語で書かれた文献資料はなじみにくく、どうしても手さぐりになり我流におちいりがちになる。日本語による適当な外国コインの文献資料や最新ニュースが欲しい。それはわれわれコイン収集家の願いであり、祈りにもなっている。私はやってみたいと思った。貨幣商でなく、コインの愛好家、収集家の一人として...。しかも、かえりみると、私が独り立ちをしてから、ちょうど十年の歳月が流れた。多くの人びとのお蔭で、細々ながら今日までやってこられた。何かの形で、ご恩返しもしたい。しかし金もなければ、知識も不十分だ。そこで世界の一流の業界誌、業者及び各国大蔵省、造幣廠、中央銀行に呼びかけてお願いしてみた。「われわれは求めている。力をかして欲しい」と。

反響はすばらしかった。世界は一つであり、友であった。コイン界の法王R・S・ヨーマン氏は「岡君、君は私の分身で東洋のウィットマン・パブリシングだ」と讃えてくれた。ワールド・コインは「コイン業界の新しい大使」とつたえ、暖かく迎えてくれた。そしてアメリカに飛び、ヨーロッパを訪れ、東南アジアをかけめぐった。世界の多くの人びとが、多くの友が共鳴し、協力してくれる。国内でも大蔵省に語り、造幣局にお願いし、日本銀行に説明した。心から応援し、協力してくれ、われわれこそ教えて欲しいとさえいってくれた。

いまや、みなさまにお知らせしたい文献資料、最新ニュ一スは山ほど手もとにある。多くの友の予期以上の協力が、小さなパンフレットを月刊誌にかえさせた。喜びでもあるが、大きな負担でもある。どこまでできるか自信はない。ただ文献資料、最新ニュースを待ちのぞんでいるコイン収集家、銭かねを忘れて手を握り合った世界の友、あつかましい願いをきき届けてくれた官界の諸兄その一人々々の顔を思いうかべながら、全力を尽そうと思う。

文＝岡政道（1971年4月創刊号より抜粋）

コイン収集を通じて
豊かな社会づくりに貢献する

おかげさまをもちまして、泰星コインは2022年、
収集用コインの販売一筋に創業55周年を迎えることが出来ました。
これもひとえに、お客様のご支援の賜物と、深く感謝申し上げます。

「社員満足」を「顧客満足」につなげることにより、
文化としての「コイン収集」の発展・普及に努めてまいりましたが、
これからも「コイン収集を通じて豊かな社会づくりに貢献する」ことを企業理念とし、
世界中の収集用コインを紹介してまいります。

また、国内外の造幣局ならびにコイン販売業者との「共存共栄」をベースとした、
提携関係を更に強化することにより、お客様に対し、
より一層のサービスの充実を図っていきたいと考えております。

さらに、次の100周年に向け、加盟する日本貨幣商協同組合員とともに、
健全なコイン市場の育成に尽力していきたいと思っておりますので、
何卒、よろしくお願い申し上げます。

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