■裏面(金貨)
(1)馬術
中国の古代馬術がモチーフで、1954年に山東省沂南県北寨村から出土した2000年前の石碑の騎馬像を拓本にしたものです。身体も手綱も宙に浮かんばかりの速さで馬を駆る騎手が、誇張されたいきいきとしたタッチで描かれています。コイン左下にあるマークは、今大会で使用される馬術競技のシンボルマーク(=ピクトグラム)で、この騎馬像を元に作られています。その右側には150元の額面と中国語で大会名が刻まれています。
(2)アーチェリー
中国の古代弓術がモチーフで、中国北西部にある甘粛省敦煌石窟の第290番窟の壁画「弓を射る王子」から採っています。壁画は約1500年前の北周時代に描かれたもので、当時の貴族の生活が壮麗に描かれています。いずれも魅力的な衣装に身を包んだこの壁画の人物たちは、精神の集中と弓術特有の動作を示しています。コイン右上にあるマークは、今大会で使用されるアーチェリー競技のシンボルマーク(=ピクトグラム)で、この壁画を元に作られています。その下には150元の額面と中国語で大会名が刻まれています。
(3)水泳
中国の古代水泳がモチーフで、甘粛省敦煌石窟の第420番窟で発見された隋王朝のフレスコ画から採っています。コイン左下にあるマークは、今大会で使用される水泳競技のシンボルマーク(=ピクトグラム)で、このフレスコ画を元に作られています。その右側には150元の額面と中国語で大会名が刻まれています。
■裏面(銀貨)
(4)凧揚げ
楽しそうに凧揚げをする子供が描かれ、それを「中国結び*」の飾り紐によって縁取り、その右側に中国の伝統玩具「かざぐるま」がカラーで鮮やかに描かれています。その下に10元の額面と周囲に中国語で大会名が刻まれています。凧は「鳥凧」と呼ばれるもので、中国では最もよく揚がり、人気のある凧のひとつです。
(5)山羊跳び
中国でも皆に親しまれている山羊跳びをする子供たちが描かれています。それを「中国結び」の飾り紐によって縁取り、右側に中国の伝統玩具である粘土の兎がカラーで描かれています。その下に10元の額面と周囲に中国語で大会名が刻まれています。
(6)輪回し
輪回しをする子供が描かれ、それを「中国結び」の飾り紐によって縁取り、右側に中国の伝統玩具である「双魚飾り**」がカラーで描かれています。その下に10元の額面と周囲に中国語で大会名が刻まれています。輪回しの輪は、太い針金でできており、直径60センチ。これを一方の端を曲げた別の針金で転がして押し進めたり、方向転換させて遊びます。
(7)羽根蹴り
中国に古くから伝わる遊び、羽根蹴りをして遊ぶ子供を「中国結び」の飾り紐によって縁取り、右側には中国の伝統玩具である虎の布人形がカラーで描かれています。その下に10元の額面と周囲に中国語で大会名が刻まれています。羽根は、動物の房毛や鳥の羽根でできていて、足や体のどこかに当てて跳ね上げる、中国で広く親しまれているとても面白いスポーツです。
(8)万里の長城
世界遺産にも登録されている万里の長城と、左側には中国の伝統的な陶器がカラーで描かれています。この2つのデザインは、幸運を象徴する如意***(にょい/中国の高僧が携える儀式用具)で結ばれ、その下に10元の額面と周囲に中国語で大会名が刻まれています。万里の長城の現存する大部分は明代の建造で、総延長約6000キロの世界最大の城壁で、衛星写真でもはっきりと見る事ができます。
(9)頤和園(いわえん)
中国に現存する最大の古代庭園である頤和園が描かれ、左側に中国の彩釉(さいゆう/融けたガラスを陶器の表面に幾層にも塗り付けて装飾)された花がカラーで描かれています。この2つのデザインは、幸運を象徴する如意(にょい)で結ばれています。頤和園は夏の宮殿(Summer
Palace)と呼ばれ、西太后を中心とした政治舞台になっていました。
※言葉の解説
中国結び*
中国の服飾や工芸品によく見られる、赤など鮮やかな紐を複雑に結んだ組紐。一度しばると簡単にはほどけない実用性と、変化に富んだ装飾性の両面を持ち合わせています。伝統的な中国の美的感覚である左右対称を重んじ、複雑かつ立体的な構造で、いくつかの基本パターンを組み合わせ、各家庭や王朝で伝えられ進化してきました。
双魚飾り**
「魚」は中国語で“YU” と発音し、余裕の「余」と発音が似ている事から、余裕があって生活に困らない、つまり幸せを意味し幸福のシンボルとなっています。双魚は魚が二つあり、二人の幸せ、ひいては一家の繁栄を表すとともに中国の伝統的美的感覚の左右対称でもあります。また、魚は邪気を払うともいわれています。
如意***
高僧が儀式の時に携える棒のような形の仏具。インドから伝わった孫の手が発祥であるとか、如意輪観音が右手に持つ如意宝珠のことであると言われますが、いずれにしても「願いを意の如く叶えてくれるもの」の意で、高僧が携えているのは、意のままに説法を説くためとされています。