今回は前回引き続き特殊加工コインにつてパッド・プリンティングをご紹介いたします!
コインの主導者とされるパース造幣局のプリンティング技法とは
いったいどのようなものなのでしょうか?
<特殊なプリンティング技法>※前回同文
カラーコインの鮮明さを表現するために、オーストラリアパース造幣局は特別なパッド・プリンティングプロセスを導入しました。
本質的にパッド・プリンティングはシリコン・パッドを使用します。
たとえプリントするものが平面、隆起状、凸面、凹面であってもプリントする事が可能です。
しなやかなパッドは基本的に半球状の形をしており、しみたり、かすんだりする事無くコインのデザインの上に
インクを転移する事が可能です。
いままで培ってきたパース造幣局の経験によりたとえ複雑なカラーの図柄だとしても鮮明に正確に再現できるのです。

<コインへ着色するには?>
コインに着色する第一段階は、印刷に関する知識のある人にはお馴染みの方法です。
4つの印刷用の版を用意し、それぞれのデザインの微細な窪みがあります。
その4つの版にシアン(青)用
、マゼンタ(赤)用、黄色、黒の印刷用の原色を混合して版に注入します。
パッド・プリンティングの過程においては、ごく少量のインクだけが供給されるので、非常に濃縮されています。
パース造幣局は硬化剤とインクを混合して特別に耐久性のある仕上げ処理を行い、退色及び溶剤や科学的侵食に対する強度を高めています。
インクを均一に保つために印刷工程は湿度温度条件などなどの環境が厳格にに管理された状態で行なわれます。
|
|
 |
この写真はパース造幣局のオーストラリア十二支銀貨シリーズの2004年銘<申年>カラー・コインのプリントの途中です。 白いインクがのった印刷版の上にシリコン・パッドが配置されています。印刷版をよくみると申のシルエットを見る事ができます。
パッドはインクを吸い上げるために印刷版の上に下がっています。次の工程ではパッドを注意深く位置を決め、下地用の白インクをコインの上にのせるためにシリコンを押し付けます。 |
 |
次は、さらに進んだ工程でインクを吸収させたもう一つのシリコンパッドがコイン表面上に降下しようとしているところです。
このように順番に転移されたインクの層が最終的な図柄を作り出します。

出来上がったコイン
|
●綺麗に色を出すために!
パース造幣局はパッド・プリンティングをするコインの表面に白色の下地処理を行ないます。
これは色の再現性を高めるものです。
一度白く塗るとその上にのせた色が発色が良くなりますがそれをコインにも活用されています。

収集家の間でカラーの関心を呼び起こすには仕上がりをどれだけ本物に近づけるかにかかっています。
また、 カラーを用いる事はコイン上に植物や動物の姿を描くのに相応の方法でもあります。
パース造幣局から発行されたコインの中にオーストラリアの動物や植物を色鮮やかに表現したコインがあります。
これらのコインは単にカラーとしてではなくいかにデリケートな面を表すことが出来るか、いかにカラーを大胆に使うかなどの工夫が加わりコインの縁へ向かって柔らかな色の諧調表現がなされています。
●カラーだけではなく・・・・・
カラーを用いる事により、パース造幣局が発行してきたコインにあるプリビー・マークを引き立てるのにもカラーは役立っています。
(プリビーマークとは1992年以降の特別な数量限定版記念貨に採用しているマークで、特別な付加価値をアピールして収集価値を高めるものです。)

また、2003年に発行されたコインシリーズ<戦争におけるオーストラリア人>を例えると
2オンスのワライカワセミの銀貨の上に20世紀の大きな戦いにおいて、国家を奉仕した人々を顕彰する歴史的な勲功章をカラー・プリビー・マークで再現しています。
上記コイン:2004年銘<世界鉄道の旅シリーズ>
カラーコインは年々発行の種類が増えてきています。カラーだけでなく特殊加工などが施され
技術もより精密で高度な物が求められています。
今後どのようにして私たちを驚かせてくれるのか楽しみですね。
|
 |
来月は干支コインについてご紹介します!
来年は酉年です、そろそろ年賀状の準備をしなくてはいけませんね。
次号は【
次回は干支コインについて】です! |