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第七章 『コインの図柄の素朴な疑問11

今回も前回に引き続き、ブリタニアコインのご紹介を致します!
ブリタニアコインのご紹介は今回で3回目となります。前号をご覧になりたい方は右上のバックナンバーを見るからご覧ください。


ブリタニアはイギリスのコインの特徴ともいえ、ありふれたデザインのように思われますが、デザインは古典的で主要部を損なわずに付け加えが出来るような余地が残されています。

ブリタニアに似たタイプのコインにはトラキアの王リュシマコス(BC323-281)のスタテル、4ドラクマイ、ドラクマ金貨にはアテーネの左向き座像などがあります。 明確な存在としてブリタニアは、ハドリアヌス(76年〜138年ローマ皇帝であり、五賢帝の一人)の時代にはじめて登場したとされます。
続いてアントニウス・ピウスの治世に登場し、ローマコインで最後に描かれたのは、カラウシウス※1のコインでした。

※1 245〜293年 ブリタニアにおけるローマの簒奪者。西帝国の皇帝マクシミアヌスに仕えて、ガリア人の反乱に対処し、フランク族やサクソン族の海賊を防ぐため、ブーローニュのローマ艦隊を指揮、略奪で財を成し、287年にはブリタニア皇帝を自称、マクシミアヌスの艦隊を破る。

 ブリタニアが、1672年、チャールズ2世のコインに再び登場したのは、王立造幣局のオランダ主任彫版師、ジョン・レティエ(1631−1703)の手に成るもので、ブリタニアの左の腿に寄り添う楯には、聖アンドリュー十字架※2と聖ジョージ十字架の組み合わせを描いています。ブリタニアのポーズはやや不安定ではありましたが、古典的ポーズの現代版として魅力があり、1699年にデザインが変わるまで続きました。その結果、ブリタニアの右手はひざの上に置かれました。

※2 同じ長さの四つの斜めの腕木で構成されたX形十字架、ソールタイア。




 18世紀初めの数年は銅貨は発行されず、ブリタニア像は用いられませんでしたが、1714年のファーシング銅試鋳貨では、デザインが完全に変わりました。これまでの不器量でややずんぐりしたものとは違い、ほっそりとしていて貴族的礼節が感じられます。ブリタニアのモデルは、アン女王(1702−14)自身でしたが、女王はとてもふくよかだった為、このデザインと実際の人物は似ても似つかず、まるで女王の機嫌をとろうとしているとまで言われるほどでした。
たとえばすぐにわかる違いは、右腕の構えの部分で、左手は槍を短く握り、従来はむき出しになっている脚は、ひだのある掛け布で覆われていることです。こうした変化があったにも関わらず、クローカーは、やや重々しい印象だとしても満足なデザインを完成し、小さな修正はあるものの60年以上もイギリスコインとして、ジョージ3世(1770−75)の初期の銅貨にまで続きました。


〜ブリタニア〜
現在のイギリス(ブリテン島) - ブリタンニア
ブリタンニア (La:Britannia) は、ローマ帝国の属州のひとつ。ローマのブリタンニア支配は40年から410年まで及んだ。また属州のおかれた島(現在のグレート・ブリテン島)とその周辺の小群島をも指す。 ローマ皇帝ハドリアヌスが北部からの蛮族の侵攻を留めるために築いたハドリアヌスの長城が有名。



<参考:月間マンスリー>

ブリタニアのデザインが現代のものになるまで どんな歴史をたどって来たのでしょうか
まだまだブリタニアコインの歴史をご紹介を致します!

次回のコインワンポイントレッスンは『コインの図柄の素朴な疑問12』 です!




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