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泉屋博古館訪問記



この度、財団法人 泉屋博古館の企画展「大判・小判と世界のコイン」展を見に、はるばる東京から京都まで行って参りました。
副館長の松崎博夫氏、学芸員主査の廣川守氏に、お忙しい中取材にご協力頂きました。この場をお借りして、改めて御礼申し上げます。事前の情報としては、泉屋博古館ホームページの企画展情報くらいで、一体どんなコインが並んでいるのか、胸をときめかせながら京都へ到着しました。



博物館の建物が予想以上に大きく、また緑の多い落ち着いた雰囲気に圧倒されながら、中に入りました。




~魅力的な展示品達~
まず最初は日本の貨幣展示から始まります。ご説明を頂いていたとおり、展示されている貨幣は状態としてはまちまちで、小判などは実際に流通されて いた事を物語る刻印が無数に打刻されていました。


学芸員の廣川氏は、このように激しい流通を物語るものでは、展示品としてはいかがなものでしょうか...といった事をご謙遜されながらおっしゃっておられましたが、実際に使われていた事がひしひしと伝わってくる貨幣には、反対に重みや魅力を感じました。
「蒐集」という観点も人それぞれだと思いますので、貨幣の状態については一口では言い表せませんが、今回の展示品は、貨幣に興味がある人もそうでない人も、一定の時代の息吹を感じることができる大変楽しいものであると確信しました。
こうした魅力の他、「地方通貨」が多く展示されていた事も、今回の企画展が大変興味深いものだった理由のひとつではないかと思いました。
特に目を引いたのは、但馬壱両銀判(生野銀山内通用)でした。ずんぐりとした趣きになんとも味のあるござ目(ギザ模様)が入っており、銀の深みのあるトーンが美しさをかもし出していました。この他、秋田九匁二分銀判、秋田四匁六分銀判なども展示されていました。



海外の地方通貨もあまり目に触れないようなものが多数あり、興味をそそられました。これはメダルではないか?と思わず目を疑うような北アイルランドの銅貨など、一体どんな地域でどんな人達が使用していたのか、などと思わず想像を膨らませてしまいました。



他に珍しいところでは、また日本の貨幣に戻りますが「改三分定銀」がかなり良い状態で展示されていました。これはご存知かとは思いますが、メキシコの8リアル銀貨に「改三分」の刻印が加印された銀貨です。安政6年に通用開始しましたが、定着せずに半年ほどで施印が中止され、現存数は不明という逸品です。


見た目が藻草の一種である「蛭藻」に似ているところから名づけられ、室町中期~桃山時代に流通された「蛭藻金」というものも展示されていました。こちらは必要な分の重さを量り、切って使用されていたため、表面はざらざらで、形もいびつですが、なんとも原始的で愛着があります。


江戸時代初期の貨幣として展示されていた「武蔵墨書小判金」「駿河墨書小判金」なども、おなじみの小判とはやや形が異なり、個性的で面白いものでした。


また、残念ながら私共では専門としておりませんが「寛永通寶」「大黒銭」等の穴銭も美しいものが多数展示されていました。この他、分金・銀、丁銀、豆板銀、も展示されていました。




海外のコインで突出して目立っていたのは、インドの1ルピー金貨でした。インドの古いコインというと、厚ぼったく、緑青やゴミが不着してしまったお世辞にも綺麗とは言いがたい銅貨をまずはイメージしてしまいがちですが、こちらは神秘的とも言える美しい輝きを放っていました。


私は見ている内にだんだんと展示ケースに顔をへばりつかせてしまっていた事に気がつき、それでもへばりつかずにはいられない衝動にかられながら最後まで見続けてしまいました...。

 

~「中国古銅器」「鏡鑑」のすばらしさに触れる~



企画展示の次に、泉屋博古館の専門である「中国古銅器」「鏡鑑」の常設展示の方を見学しました。中国の青銅器は紀元前のものが多数あり、鋳造技術の高度さ、美しさに圧倒されました。また保存状態の良さにも驚きました。
青銅器は、お酒を入れる容器や、祭事に使用するものが多く見受けられましたが、どれも装飾的にすばらしく、見ていて溜息が出ました。
副館長の松崎氏によると、以前、古銅器の複製品を中国の技術者に作成してもらった際、現在の技術では同じ重さ、薄さのものを再現する事ができなかったそうです。紀元前という時代に、一体どうやってそのような高度な技術を取得する事ができたのでしょうか?
「鏡鑑」は見ていてなんとなく「貨幣」に相通ずるものを感じました。単純に形が丸いから、というだけではなく、その様々な文様に意味が込められている事、実際に誰かがそれを必要として手にし、また貴重なものであったという部分に共通性を見出しました。古くは神秘的なものだった「鏡」の奥深さを感じました。
いずれも「貨幣」の好きな方にも是非ご覧になって頂きたい、すばらしいコレクションです。京都近郊の方、または京都に行かれました際には、是非ゆっくりと、この貴重な文化に触れて目からうろこをたくさん落として欲しいと思います。
「住友コレクション 大判・小判と世界のコイン」展

現在開催中です。
10/23(日)までですので、是非お出かけ下さい。


■休館日:月曜日(祝日の場合は開館)
■開館時間:10時~16時30分(鑑賞受付は16時まで)
■入館料:一般730円/学生520円/小中学生310円(20名以上は団体割引20%)

京都市左京区鹿ヶ谷下宮ノ前町24
TEL.075-771-6411
◆交通/市バス「東天王町」(丸太町通白川通)下車、東へ200m角
 市バス:5、32、93、100、203、204系統

泉屋博古館ホームページ:http://www.sen-oku.or.jp

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